兵庫県洲本市(淡路島)で2015年3月、男女5人が刺殺された事件で、殺人罪などに問われた平野達彦被告(42)の裁判員裁判が1日、神戸地裁(長井秀典裁判長)で開かれ、神戸地検が起訴前に実施した鑑定留置で精神鑑定を担当した医師が「被告は『工作員への復讐(ふくしゅう)』として殺害行為をした。正常な意思によるものだ」と証言した。
 証言によると、被告は02年11月から約5年間、向精神薬を服用した影響で、体の痛みや幻聴が起こるようになり「集団ストーカー」などの被害者であることが原因と考えるようになった。さらに加害者の「工作員」の存在も信じ込むようになったという。
 医師は「集団ストーカー」などが存在するとの考えは社会の一部で共有されており「被告の考えは妄想に基づくものではない」と述べた。
 1日の公判には、被害者参加制度を利用し遺族5人も出廷し「死刑以外あり得ない」などと意見陳述した。母平野静子さん=当時(84)=ら家族3人を亡くした女性は「悲しみは一生続く。せめて罪を認めてほしい」と述べた。
 公判は「工作員に仕組まれた」と無罪を主張する被告の精神状態が争点。被告は、被害者5人を「工作員」と呼び、「天誅(てんちゅう)」と告げ殺害したと供述している。
 神戸地検は約5カ月の鑑定留置で責任能力に問題がないとして起訴。起訴後には地裁も精神鑑定をしており、担当医は2月22日の公判で「動機への妄想の影響は一部。事件当時は普段の人格だった」と証言した。(共同)

※電子洗脳技術bio-hackingで人格の改ざんが行われた、と考えられる。当時「普通の人格」ではなかった。